どういうふうに考えるべきか――『コンビニ外国人』(4)

そもそも、日本に留学する場合、第一段階はどういうふうになるだろうか。
 
これは、法務省から認可を受けた日本語学校が、留学ビザを発行して初めて、留学生として認められるわけである。

「そんな日本語学校が現在では全国に六四三校を数える。……しかも二〇一七年だけで八十校、この五年間で二〇〇校以上増えた。異常なハイペースである。」
 
最近は、不動産会社、人材派遣会社、健康食品会社など、異業種からの参入も、相次いでいる。

どうして日本語学校は、加速して増え続けるのだろうか。

「……ひと言で言えばうまみがあるからだろう。
 留学生ビジネスは儲かるのである。留学生からは高い学費を取り、日本語教師は使い捨てのように雇い、一部の経営者だけが甘い蜜を吸っている。」
 
これは、とんでもないことである。ことは、二国間の国際関係であり、しかもその中心では、20歳前後の若者が、ひどい目に遭っている。こんなことが、野放しにされていいものなのか。
 
それで急遽、法務省の対応が、厳しくなったとは言うが、うーん、どうだろう。
 
たとえば、2017年8月からは、以下の基準に違反した学校は、認可が取り消されることになった。

「・全生徒の一カ月あたりの平均出席率が5割を下回るとき
 ・入学者の半数以上がオーバーステイ、もしくは失踪したとき
 ・生徒に人権侵害が行われたとき」
 
これが、法務省による管理の実態だが、これは冗談か。入学者の5割以上が、「オーバーステイ、もしくは失踪したとき」というのは、2割、甘く見積もっても、3割が上限だろう。
 
とにかく、2017年から、日本語学校の取り締まりを始めたというに至っては、もう圧倒的に手遅れである。すぐに、すべての日本語学校を、徹底的に調査しなくてはいけない。
 
いずれにしても、週28時間という規定を守っていたのでは、2年目以降の学費を、払い続けることはできない。
 
その一方で、コンビニをはじめとする、人手不足の現場では、留学生がいないと、回っていかない。

「留学生を受け入れる制度やシステムにゆがみがあるのだ。」
 
この本は、2018年5月の発行である。このあとの入管法改定によって、何がどう変わったか、ぜひともそこのところが知りたい。

というわけで、あと何冊か、読んでみた。その報告は、またあとで。

(『コンビニ外国人』芹澤健介、新潮新書、
 2018年5月20日初刷、2019年1月25日第6刷)
posted by 中嶋 廣 at 08:57Comment(0)日記